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私の書いた2文について簡単に。
まず、論考「テレビドラマ、この密なるもの」では、草創期から現在までのテレビドラマの形態を概観して、テレビドラマがどう変化してきたのかを、「演劇」「ラジオドラマ」「映画」という周辺メディアとの関係性から分析しています。その上で、これからのテレビドラマに求められているものは何かを語っております。
この内容、私自身、長年、考えをめぐらせてきたテーマでしたが、なかなか書く機会がありませんでした。
これまで書いてきたいろいろなドラマ論の文章中には今回書いた論考が土台になっているのですが、なかなかこの根幹部分を語らせていただける機会がありませんでした。
テレビドラマの文章で最も受けるのは、やはり、具体的な特定の脚本家や演出家に関する論考や特定のドラマの分析なのですね。
そういう作家論とか特定ドラマの分析について書かせていただく機会はこれまでありがたいことにたくさんいただいけていたのですが、そうした文章の根幹を支えるドラマ観のようなものは、やはり地味であり、発表させていただける媒体がなかったのです。
今回、「ユリイカ」さんから、何か書いてほしいという打診をお受けしたとき、ぜひとも総論を語らせてほしいとお願いしました。今回、こういう地味な文章を書かせていただけたユリイカ編集部にはとても感謝しています。
もう1本の「テレビドラマを楽しむためのキーワード集」はテレビドラマが好きな人がテレビドラマを見るうえで知っておいて役に立つ小ネタをキーワード集の形で紹介しております。これまで、この手のキーワード集はたとえば脚本家志望者やテレビ業界就職希望者向けといったものはあったのですが、そうではなくて純粋に「テレビドラマ」を視聴者として楽しんでいるファンの方々が役に立つものとなっています。
と、まぁ、私の書いた原稿2つはいずれも地味で、多くの人にとってはあまり面白味もないものなのですが、私以外の書き手の皆さまは実に盛りだくさん、様々な視点からテレビドラマの作家論から時代分析まで様々な興味深い論考を展開されております。お値段は1300円と雑誌としてはやや高価ですが、テレビドラマを愛する人なら決して損ではない内容となっております。
ぜひ手にとってごらんいただければと存じます。
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