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「特撮」は「撮影」なのか「美術」なのか その2

 さて、前稿は「特撮」は「撮影」なのか「美術」なのか、という、私の永年の疑問について述べましたが、この疑問はもう少し根が深いのでもう少し掘り下げてみます。

 この「特撮」に関する疑問は、最近よくクレジット表示でみかける「SFX」という業務でも沸き起こるのです。この「SFX」という表記は恐らくこの10年ぐらいで普及してきた表示だと思います。
 一般にこの「SFX」とは「特撮」の別称と定義されています。ウィキペディアにもそのように説明されています。したがって「テレビドラマデータベース」上でも「SFX」のスタッフは、「特撮」と同じ判断で、「撮影」のところに記載しています。

 ところがですね、よく考えるとここでもその判断が正しいのかどうか、怪しいことになってくるのです。

 「SFX」とは「Special Effects」の略語なんですね。で、その「Special Effects」を日本語に直訳すると「特殊効果」となる。

 では、現在の日本のテレビドラマで「特殊効果」という業務は何を指すのかといえば、煙や霧、爆発、豪雨など、あるいは拳銃を撃ったときの火薬の薬莢が飛ぶ描写など、これらをやる仕事を指すのです。「特効」とも略されているこの仕事は通常、「美術」の領域に該当する仕事なのです。

 となると奇妙な結論が浮かび上がります。

 「特殊効果」と、日本語で表示した場合には「美術」なのに、その英語訳の略称である「SFX」と表記した場合には「特撮」ということで「撮影」欄に記載されてしまうのです。

 これも、よ~く考えていくとヘンだということになっていくのですよね。


 これらのことをあわせてみて、さらに前記事に書いた特撮スタッフのうち「CG」スタッフの業務が「美術」に近い業務であることもあわせて考えていくと、「特撮」というのは「美術」の欄に記載したほうが、実態からいくと、近そうな感じが強く漂うわけです。

 じゃあ、「美術」の項目に特撮スタッフを記載すればいいのでしょうか。いや、そういうわけでもないのです。

 そもそも「特撮」という言葉は、何の略なのかと考えてみると、「特殊撮影」の略なのです。すなわち、「特殊な「撮影」」という意味の言葉の略語なのです。ということはやはり「特撮」というのは「撮影」の範疇ということになるわけです。

 多くの人は特撮スタッフの名前を探すとき、「美術」欄ではなく、まずは「撮影」欄を探すのではないかと思えるのです。

 そうなると、「データベースとしての使いやすさ」という点から考えると、「特撮スタッフ」は「撮影」欄に記載しておくほうがいい、ということになるわけです。

 難しいですよね。
 現状のテレビドラマデータベースではこういう熟慮を経て、特撮スタッフを(操演などを除き)「撮影」領域に記載するという結論にひとまず落ち着けているわけです。

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 余談ですが、「特殊効果」という業務を考えるとき、ふと、「大平特殊効果」というプロダクションが思い浮かびます。会社の名前に「特殊効果」と称しているのですが、これが何のプロダクションなのかといえば、私の記憶では、映画「二百三高地」以降に東映が制作した「日本海海戦 海ゆかば」などの戦争映画でこの「太平特殊効果」が特撮を担当しているのを映画館でクレジット表示でみかけたように思うのです。「大平特殊効果」の場合は、当初、爆発シーンなど本来的な「特殊効果」を担当してたのが、ミニチュア特撮なども担当するようになり、特撮プロダクションという位置づけも加わったのかも知れませんが、会社名に「特殊効果」と付けた会社が特撮を担っているということは本来的に「特撮」は「美術」業務とかなり近い存在の業務であるということを示しているように思えるのです。

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2012-05-06 (Sun) 01:30


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