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てれドラぶろぐ

テレビドラマ研究家の管理人が語るドラマなどの話題

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東日本大震災の影響

 3月11日の発生から1ヵ月以上経過した東日本大震災ですが、ようやく復興に向けた動きも本格化しているものの未だに影響が各所に残っています。計画停電ではドラマ好きの人も苦労された人が少なくなかったでしょう。昼間のドラマを見ようとすると勤め人や学生さんは録画予約が必須なのですがそれができない可能性があったのです。

 本ブログの主旨は、どのような社会情勢になっても決して流されず、少しでも長く平常心をもってテレビドラマを中心とした話題を語っていこうというものなのですが、やはりどうしても東日本大震災について避けて通るわけにはまいりません。

 テレビドラマの分野での東日本大震災の影響として典型的なのは1月から放送されてきた連続ドラマがその大半、震災直後、1週程度、放送が順延されたことでしょう。
 大半は復活してすでにエンディングを迎えていますが、一本だけ、TBS系でオンエアされてきた『ヘブンズ・フラワー』については、震災発生日に予定されていた第9回の放送が報道番組に差し替えられて以降、オンエアされることがないまま、現行枠での放送はとりやめとなりました。
 残り3回の放送の予定は未定で、仮に再度オンエアされる際には、第1回から改めて放送するとしています。

 なぜ、そんな扱いになったかといえば、本作の内容が震災を連想させるという理由です。この『ヘブンズフラワー』というドラマの内容はこんな感じです。
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ある実験事故によって「花」が咲かない不毛の世界となり、深刻な食糧危機が続く日本。事故からの再建が進む中、「第七地区」だけは震源地として再建から取り残され、「見捨てられた街」となっていた。そんな「第七地区」に住む、一人の少女・アイ。天使のように微笑む彼女は、冷酷非情な暗殺者だった。数奇な運命に翻弄されながらもはかなく、そして懸命に生き抜いていくアイ。そこにはある一人の刑事との出会いがあり、それはアイにとって初めてとなる「恋心」を生むこととなる。「今まで決して見ることができなかった「花」をこの手で咲かせたい」アイがその手で「花」を咲かせようと誓ったとき、運命の歯車は思わぬ方向へと進んでいく…。【番組広報資料より引用】
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 なるほど。かなり生々しいです。

ヘブンズ・フラワー - ドラマ詳細データ - ◇テレビドラマデータベース◇
http://www.tvdrama-db.com/drama_info/p/id-44307

 いつか、このドラマが何の支障もなく放送され視聴できる。そんな社会情勢になることを願いたいところです。
 私はまだこのドラマを未見ですが、機会をみてオンエアされた部分の録画を見てみることにします。

 他にも震災の影響としては、ドラマ収録に深刻な影響が生じている点がありそうです。このあたりは実際の制作現場の状況が詳細に伝わってきていないため詳細は分からないのですが、例えば先日スタートした『BOSS』(フジ)の第2シリーズではいきなり群衆を使った場面をフジテレビ前で収録していました。なかなか場所の確保が難しいのではないかという状況が伺えるわけです。あるいは『仮面ライダーオーズ』(テレ朝)はロケとして毎回のように埼玉スーパーアリーナの近辺を使用してきたのですが、スーパーアリーナが3月中、被災者の方々を収容したこともあり、恐らくロケ現場としては使えなかった可能性があります。
 あるいはソニーの業務用ビデオテープを製造していた仙台の工場が被災した影響で放送現場ではビデオが不足してきたそうです。(今はこの問題、もう解消しているのかどうか分かりませんが。)

 あと、ちょっと気がついたのは今回の被災地を舞台にしたドラマの再放送が見送られているという問題です。以下、触れてみます。

 あれだけ多数制作されてきた2時間ドラマでの旅情ドラマ。今も再放送されていますが、その素材はいずれも東北以外を舞台にしたものばかり。単なる偶然なのか、あるいは被災地の人々の気持ちを考慮したものなのか。恐らくそうした陸中海岸を舞台にした2時間ドラマの多くでは、今は失われてしまった街の活況が映像に収められているような気がするのですが、やはり今みると悲しい思いが先行してとても見られたものではないという人も多いのかも知れません。あるいはテレビ局にとっても視聴率めあてにオンエアしていると思われるのが心外だという思いがあるのかも知れません。
 拙サイト「テレビドラマデータベース」(http://www.tvdrama-db.com)で検索した1990年以降の主な陸中海岸付近を舞台にした2時間ドラマをピックアップしてみました。


土曜ワイド劇場/陸中海岸殺人ルート 釜石-東京6時間30分の殺意』(1993、テレ朝)
撮影協力:南三陸ホテル観洋。
http://www.tvdrama-db.com/drama_info/p/id-29208

月曜ドラマスペシャル/キャメラマン健吾の旅情事件簿 グルメ取材SOS・愛が欲しい 危機迫る港町気仙沼』(1993、TBS)
http://www.tvdrama-db.com/drama_info/p/id-29470

月曜ドラマスペシャル/松島・蔵王殺人事件』(1995、TBS)
撮影協力・ホテル大観荘、国営みちのく杜の湖畔公園、塩竈市観光物産協会、宮城県松島町観光協会。
http://www.tvdrama-db.com/drama_info/p/id-30999

女と愛とミステリー/駅に佇つ人 石巻日和山殺人事件』(2002、BSジャパン)
撮影協力・石巻市商工観光課、石巻魚市場、石巻グランドホテル、レストラン・セーリング、女川町、雄勝町、鳴瀬町。
http://www.tvdrama-db.com/drama_info/p/id-36004

月曜ミステリー劇場/十津川警部シリーズ28 陸中海岸殺意の旅』(2003、TBS)
撮影協力:浄土ヶ浜パークホテル、ホテルグランシェール花巻、宮古市商工観光課、陸中宮古、陸前高田・キャピタルホテル1000。
http://www.tvdrama-db.com/drama_info/p/id-36552

BSミステリー/信濃のコロンボ10 杜の都殺人事件』(2006、BSジャパン)
撮影協力・松島センチュリーホテル、東松島市商工観光課、東松島市のみなさん、オート・ショップ松島、瑞鳳殿、松島町産業観光課、せんだい・宮城フィルムコミッション。
http://www.tvdrama-db.com/drama_info/p/id-38842

土曜ワイド劇場/検事・朝日奈耀子5・仙台~松島、殺意の旅』(2006、テレ朝)
撮影協力・松島センチュリーホテル、宮城県松島町産業観光課、せんだい・宮城フィルムコミッション、塩竃市産業部商工観光課、松島島巡り観光船。
http://www.tvdrama-db.com/drama_info/p/id-39519

金曜プレステージ/おばさんデカ桜乙女の事件帖(15)ファイナル』(2007、フジ)
撮影協力・せんだい宮城フィルムコミッション、松島町産業観光課、松島センチュリーホテル、松島島巡り観光船企業組合、ホテル松島大観荘。
http://www.tvdrama-db.com/drama_info/p/id-40167

土曜ワイド劇場/炎の警備隊長五十嵐杜夫(7)』(2008、朝日放送)
撮影協力・せんだい・宮城フィルムコミッション、松島町産業観光課、愛宕神社、瑞巌寺、ホテル仙台プラザ、ホテルグリーンセレク
http://www.tvdrama-db.com/drama_info/p/id-41329

土曜ワイド劇場/温泉(秘)大作戦(9) 美人女将とパパラッチ、早春の気仙沼を巡る連続殺人!』(2010、朝日放送)
特別協力:ホテル観洋グループ、気仙沼プラザホテル。撮影協力:気仙沼市、気仙沼漁業協同組合、阿部長商店、海鮮市場 海の市、中華高橋水産。
http://www.tvdrama-db.com/drama_info/p/id-42854

月曜ゴールデン/税務調査官窓際太郎の事件簿21』(2010、TBS)
制作協力:ホテル仙台プラザ、せんだい・宮城フィルムコミッション、宮城県、松島町、瑞巌寺、ホテル松島大観荘、BESS仙台、松島観光写真、べこ政宗、東北厚生年金病院、うさちゃんクリーニング宮千代店、仙台商工会議所。
http://www.tvdrama-db.com/drama_info/p/id-1234

 こういうドラマが当事者の方々にとっても「なつかしさ」をもって見られるようになる日が早く来て欲しいものです。阪神淡路大震災のときも、震災前の町を舞台にしたドラマ(例えば『過ぎし日のセレナーデ』(フジ)など)が何の問題もなく地元で再放送されるようになったのはかなり時間がかかったように記憶しています。

過ぎし日のセレナーデ - ドラマ詳細データ - ◇テレビドラマデータベース◇
http://www.tvdrama-db.com/drama_info/p/id-25703

 あるいは、朝の連続テレビ小説(NHK)は放送されていた『てっぱん』が震災から1週間、地上波での放送が延期されました。その影響で、『てっぱん』の後継としてこの枠で放送される『おひさま』も開始が1週遅れることとなりました。『おひさま』の放送終了も一週遅れ、10月第一週にずれ込むそうで、その「ずれ」は今年10月開始の後継ドラマである『カーネーション』を当初予定の全157回から全151回に短縮することで調整されるようで、影響は1年に及ぶこととなります。

  ◇ ◇ ◇

 これはすでに巷では言われているとおり、今回の震災が発生するちょうど1年前に、NHKが地震をめぐる津波の恐ろしさをシミュレーションしたドラマをオンエアしていました。

MEGAQUAKE 巨大地震(第4回)TSUNAMI襲来の悪夢 - ドラマ詳細データ - ◇テレビドラマデータベース◇
http://www.tvdrama-db.com/drama_info/p/id-42788

 この番組、どちらかといえばドラマは添え物で情報ドキュメンタリーなのですが、地震をめぐって発生する津波の恐ろしさに日本があまりに無防備だと指摘しています。劇中の舞台は高知市で、南海地震で発生した津波が襲うところがシミュレーションドラマとして描かれています。ただ、今回実際に発生した津波とその被害はこのシミュレーションドラマをはるかに上回るものでした。この番組内でのシミュレーションでは木造家屋が流される描写はなく、たんに街路にしたがって大量の水が流される、という描写にとどまっていたのです。(さすがに現実に高知市に住む人々に影響が生じるという制約もあったのでしょうが)

 一方、東日本大震災により発生した福島第一原発の事故に至っては収束までまだまだ時間がかかるようです。
 原発をめぐってこれまでテレビドラマは原子力発電をどう描いてきたのか。残念ながら、ほとんどスルーしてきた、ということなのですがこのあたりについて次稿にて記してみたいと思います。

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