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てれドラぶろぐ

テレビドラマ研究家の管理人が語るドラマなどの話題

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月刊ドラマ2011年1月号に寄稿させていただきました。

 知らないうちに12月ももう19日になっているのですね。2010年もあと少しじゃないですか!
 そう気付かされたのは、昨日、「脚本を学ぶ人のクリエイティブマガジン」である「月刊ドラマ」2011年1月号が自宅に届いたからでした。私は定期購読しているのですが、書店にももちろん置かれています。

 今回の「月刊ドラマ」は、もはや恒例となりましたが、第22回フジテレビヤングシナリオ大賞の受賞作が掲載されていてなかなか興味深いのですが、それだけでなく、私も、連載記事「新・テレビドラマ評判記」に3ページを割いていただいて、文章を書かせていただいています。
 記事のテーマは題して、「レギュラー枠のテレビドラマに求められるもの」。

 月刊ドラマを出している映人社さんのサイトはこちらです。↓
 http://eijinsha.weblogs.jp/index/

ドラマ 2011年 01月号 [雑誌]ドラマ 2011年 01月号 [雑誌]
(2010/12/18)
不明

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 今回、書かせていただいた記事の内容は、2010年の連続ドラマを脚本の面から振り返ってみる、というものです。

 今年は連続ドラマに割と面白いものが多かったような気がしています。とりわけNHKの健闘が光りました。

 NHKはこれまでも優れた出来のドラマが多かったのですが、それらとは、また明らかに違う動きがここ数年、顕著なのです。
 それまでのNHKのドラマは確かに優れていていいのだけれど、やや辛口に申し上げると、作り手の「描きたいもの」が前面に出すぎて「視聴者」目線を意識する視点、というものがちょっと薄い面もあったように思えるのです。それはある意味の「NHKらしさ」でもあったのですが、悪く言えば「書生気質のインテリが作った独りよがり的な側面」が少し漂っていた面もほんの少しあったのです。そこがどうも好きになれない、という人も多少いたわけです。
 それがここ数年の「健闘」で、かなり変わりました。
 視聴者のことを意識した作品が増えているように思えるわけです。それは民放ドラマにありがちな、過剰なまでの「視聴率」中心主義というわけでもない、ほどよい程度の「視聴者」主義に見えるわけです。
 なぜNHKが変わってきたか、といえば、数年前、ちょうど自民党の安倍政権の頃だったでしょうか。NHKの受信料制度を見直すという動きが出たとき、公共放送としての意義が問われたこと、それが大きな契機だったのではないかと見ています。

 そのNHKの受信料制度をめぐる議論では、現状の受信料制度を見直して、見た人が見た分だけ料金を支払う、という「ペイテレビ」のようなスタイルにNHKを改組すべきというような意見が少なくなかったように記憶しています。
 見もしない番組になぜお金を払わなくてはいけないのか、という意見だったわけです。私にとってNHKというのは公共図書館のような存在でありまして、読みもしない書籍(=見ない番組)だからといってお金は払ってもいいのではないかと思えるのですがそういう意見は、こういう不景気のもとではちょっと通りにくいのかも知れません。
 そういうわけで案外、世間の人たちの反応も、受信料制度見直しに対して、予想ほど否定的ではなかった。

 見てもいないのにナゼ受信料を払わなければならないの?という素朴な反応が、予想より多かったのです。確かに私の周りでもそういう人が少なくありませんでした。比較するのはちょっと違うのかも知れませんが、そのちょっと前に起きた、フジテレビがライブドアに買収されそうになった際に懸念を示した人のほうが多かった印象でした。

 結果的には現行受信料制度は維持されたものの、視聴者の冷淡な反応にNHKは意外に思ったのではないでしょうか。そして、いずれ受信料制度について、同じような議論が出てくるとも限りません。それまでにまず、視聴者がたくさん見てくれる番組を作っていこう、という意識が強まったのではないか。そう思えるのです。フジテレビが買収されることを心配した人が多かったのはフジテレビの番組がそれだけ楽しまれていたという面があるということなのかも知れないからです。

 そういうこともあったのかどうか、ここ数年、NHKの番組が変貌してきているという印象がありました。イイ意味の視聴者目線で、なかなか意欲的な番組が多くなってきているのです。例えば、『サラリーマンNEO』や『祝女』や『タイムスクープハンター』などは今まで発想はあったもののなかなか具体的に作品として形となったことがない斬新な発想のドラマに果敢に挑戦していました。そして一定の成功を収めています。
 NHKがどこか「面白さ」追求に貪欲になった、という印象でもあります。「面白さ」を求めて、積極的に外部の制作会社も使うようになった面も大きいです。これまでのNHKは労使関係もあったためか、極力、内製で番組づくりを行ってきた面がありました。そのため、高い質は維持されているものの、弊害としてなかなか外部の新鮮な発想が生まれにくい面があったように思えるのです。
 そこがここ数年、外部の制作スタッフを積極的に導入し、あるいは外部の制作プロに番組制作自体を任せる、といった動きが強まった面があります。外部の制作スタッフ、制作プロにとっても、景気の長期低迷の中で、民放の番組制作、あるいは映画の制作が軒並み不調な中で、「渡りに船」とばかりに一気にNHKの番組作りを受注するようになった面があるように思います。

 そして、こうした健闘の成果が、一定、出てきたのがこの2010年だったのではないかと思えるのです。大河ドラマで『龍馬伝』、そして朝の連続テレビ小説で『ゲゲゲの女房』と、まさに看板ドラマ枠の両方で一定以上の質の作品を送り出し、しかも視聴者からも広範な支持を得たのでした。

 こういった点を背景として、前述、月刊ドラマ1月号の記事を書かせていただきました。ぜひ、書店などで手にとってご覧いただけると幸いです。

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