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雑誌「SWITCH」の『龍馬伝』特集

 かねがね本ブログでも再三、面白い、と申し上げている『龍馬伝』。
 放送のほうはいよいよ7月18日放送分から第三部「RYOMA THE NAVIGATOR」に突入し、薩長同盟に向けた龍馬の活躍が描かれようとしており、ますます盛り上がっている状態であります。

 そんな中、先日発売された月刊誌「SWITCH」8月号ではドドーンと『龍馬伝』特集が踊っています。

SWITCH Vol.28 No.8(2010年8月号)SWITCH Vol.28 No.8(2010年8月号)
(2010/07/20)
新井敏紀

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 表紙はドーンと福山雅治さん演じる龍馬のモノクロ写真。なんといっても福山雅治さんへのロングインタビューが興味深い。インタビュアーは菅原豪氏。
 ほんのちょっと中身をのぞいてみましょう。


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 「こう言うとすごく距離があるというか、クールに聴こえるかもしれないし、ともすると勘違いに聞こえるかもしれないですけど、(龍馬に)愛着もなければこだわりもない。そういうこと自体、もう考えないんですよね。というのは、それぐらい自分が龍馬さんに対して客観的じゃなく、主観的になっているんじゃないかって。つまり、龍馬さんをこうしようとか、本当の龍馬さんはこうなんだって思うことって、僕的には客観なんですよね。僕自身はずいぶん前からですけど、龍馬さんについて調べるのも止めたし、龍馬さんが生きていたらなんて考えるのも止めました。そうじゃなくて、今この現場で作ろうとしている『龍馬伝』というのはどういうものなんだろう、というところにただ身を投じているんです。要するに、かつては坂本龍馬を客観視していた福山雅治という主観をどんどん滅していって、ついには坂本龍馬という人間の主観だけが残っていく。それこそがこの一年間『龍馬伝』で、坂本龍馬という役を演じることの意味なんじゃないかと思っていて。だから今では龍馬に対して愛着なんていうものはない。オーバーな言い方かもしれないですけど、既に自分のこととして捉えているので。自分で自分のこと好きかって聞いているようなものなんですよね、それって
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 これを読むと、毎日毎日、朝から晩まで龍馬を演じている福山さんは身も心も龍馬と一体化しているようですね。まさにそれは大友啓史さんをはじめとする演出陣の独特の演出技法が効果を生んでいる面があるのです。同誌では大友啓史さんのロングインタビューも載っています。複数のカメラで撮影して編集時にカット割りを決めるという独特の手法はまさにドラマ『ハゲタカ』などで大友さんが実践してきた手法であり、それを堂々と大河に持ち込んで成功を収めています。これまでにない、まさに今、歴史がここで生まれているかのような、瑞々しい龍馬像が展開しています。

 ただ一点、記事で気になったのは、このマルチカメラでの収録と編集の手法をインタビューで大友さんは「これは黒澤明さんがやっていた手法」だと説明されている。それは間違いではないのですがこの記事を何も知らない人が読むと、大友さんがテレビドラマではじめてそういう手法を使ったように読めてしまうところがちょっと気がかりです。例えば鶴橋康夫さんはかなりの部分で複数のカメラを使って編集時にセレクトしていましたし、他にも先人はいそうですので。

 まぁ、何はともあれ、これは『龍馬伝』好きの人は必見の雑誌かも知れません。どこの新聞雑誌もなかなか福山雅治にインタビューを申し込んでいるのに受けてもらえないそうで、かなり大手のところが依頼しても断られているそうなのに「SWITCH」が実現できたのは、恐らく長年のお付き合いがあったからこそかも知れませんね。

 さて、そんな絶好調の『龍馬伝』ですが、前述のとおり、いよいよ第三部に突入してドラマは風雲急を告げています。相変わらず面白いし、何も考えず気楽に見ていればこの上なく素晴らしい映像世界が展開しているのですが、絶好調の展開の影でちょっと気になる「作品の粗さ」を次稿で指摘してみたいと思います。

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