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『相棒』の「陣川公平」という役名は大丈夫?

陣川公平 考える経理陣川公平 考える経理
(2001/05)
陣川 公平

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 早いもので、ドラマ『相棒』は連続ドラマ化されてすでに今期で第7シリーズなのですね。来週の最終回からは新しい「相棒」役として及川光博さんがレギュラーとなられるのは既報の通りです。

 先週の『相棒』では久々にサブレギュラー化している原田龍二さんが捜査マニアだけれど捜査能力が皆無、という経理担当の陣川警部補役で久々に登場。そして報道によればこれまでの『相棒』の中で歴代最高視聴率を記録したそうです。

 陣川警部補といえば実は個人的に記憶があります。
 彼が初登場したのは第3シリーズの第6話「第三の男」。この回が放送された日、私はすかさずテレビドラマデータベースの新作掲示板に書き込みをしたのです。
 「経理担当の陣川公平って大丈夫なのか?」と。

 実は私は経理の仕事経験がありまして、陣川公平と聞いて驚いた次第なのです。

 経理の世界で「陣川公平」といえば同姓同名でかなりの「有名人」が実在しているのです。経理をやりはじめた人間が手にする入門書的な著書を多数著している、その道では「知る人ぞ知る」存在、それが上記の書籍を著しておられる「陣川公平」氏です。

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陣川公平
(じんかわ・こうへい)
1930年、中国藩陽(旧奉天)市生まれ。59年、京都大学経済学部卒業後、オムロン株式会社に入社。主に企画、経理、財務畑を歩く。元オムロン㈱代表取締役副会長、京都大学経済学部非常勤講師。公認会計士、税理士。
主な著書に、『よくわかる会社経理』(PHP研究所)、『経理がわかる事典』『陣川公平 考える経理』(以上、日本実業出版社)などがある。
【出典】http://www.php.co.jp/fun/people/person.php?name=%BF%D8%C0%EE%B8%F8%CA%BF
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 で、『相棒』の劇中で初登場した警部補「陣川公平」氏は捜査マニアで刑事部門希望の経理屋さんという役だったのです。で、この回の陣川警部補は捜査マニアぶりが行きすぎて犯罪を結果的に誘発する結果となってしまうというお話でした。というわけで、そんな人物を実在の人名を使って「大丈夫なのか」と思わず書き込みをしてしまったわけです。

 同じ経理部門の役として「陣川公平」という役名は恐らく実在の「陣川公平」の存在を知った上でその「もじり」として使ったのだと思われるわけです。しかしこの初登場の回での「陣川」警部補の役回りは必ずしも誉められたものではなく、本物の「陣川公平」氏からクレームでもつかないのかと心配したのでした。ちゃんとご本人から了解をとったのだろうかと。でももし仮に了解を取ろうとしたらさすがに「やめてほしい」と言いそうですし、やはり了解は取ってないのではないかと。だとしたら同姓同名の同じ経理屋として登場させて大丈夫なのかと心配した次第なのです。

 ドラマ『相棒』での警部補「陣川公平」は最初の登場が好評だったのか、その後もたまに登場していくようになります。そして今回の第7シリーズでも登場しその回が『相棒』の歴代視聴率ナンバーワンを記録してしまったわけです。
 実際、「相棒」の相手役である寺脇康文氏が降板して次の「相棒」を選ぶという話になった今回、誰が次の相棒かを予想する中ではこの原田龍二さん演じる陣川警部補の可能性も取りざたされていたほどだったのです。

 それにしても当の実在される陣川公平氏はどう思われているのでしょう。
 さすがにもう了解はとられているのかも知れません。案外、実は陣川警部補を「相棒」に据えることも検討したが、この役名が問題となって見送られていたりして(笑)

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


 さて、このような『相棒』ですが、開始当初は「土曜ワイド劇場」で2時間ドラマとしてオンエアされただけでした。
 当時、2時間ドラマも幅広く視聴していた私は幸いにもこの初放送も見ることができその年の自己年間ベストテンにもランクインさせることができました。
 その後の2時間ドラマでの断続放送と連続ドラマ化という流れになるわけですが、連ドラ化時にはその年の自己年間ベストテンにランクインさせることができた次第です。

 連ドラ化当時、月刊「ドラマ」誌に「相棒」特集が組まれ、何話かの厳選エピソードの脚本が載って作り手の皆さんのインタビューがはいっていました。
 質問者が「シリーズ化してはどうか」と水を向けたところ、作り手はとんでもないと否定しつつまんざらでもない様子でしたが、それでもシリーズ化するには『相棒』自体の設定に大きな難関があるとの見解でした。というのも『相棒』は当初シリーズ化を本気で考えていたわけではなかったため、メインキャストが水谷豊と「相棒」寺脇康文のたった二人なのです。普通、シリーズ化される刑事ドラマといえば複数のキャストが登場して入れ替わり立ち替わりドラマのエピソードのメインとなることで、物語に幅が出来て話も膨らませやすくシリーズ化もしやすいという面があるわけです。一方の『相棒』はただ2人だけの物語ですからシリーズ化といってもなかなかハードルがあったわけです。
 シリーズ化するには、水谷豊と寺脇康文という相棒同士だけでなく、その周辺のキャラにも話を膨らませる必要がありました。捜査一課の面々がより前面に出てくるようになっていきます。また、物語も地道な二人の捜査のやや小振りの推理劇的なものだけでなく大がかりなアクションもの、広域犯罪ものなどのエピソードも意識的に増やしてドラマ展開のバリエーションも広げていったわけです。
 そのような状況の中、『相棒』の世界を少しでもバリエーションをつけていくため、前述のように陣川警部補も登場したと考えられます。で、この原田龍二さん演じる陣川警部補というキャラは成功だったということですね。
 ちなみに彼が初登場した第三シリーズのエピソード「第三の男」の翌週は「夢を喰う女」で、このエピソード、なかなか面白いお話だったのですが、描写をめぐって図書館協会から指摘が入り、現在では再放送もDVD化も見送られています。
 ま、成功もあれば失敗もあってそういう試行錯誤の結果として現在の『相棒』ヒットにつながった、ということでしょうね(笑)

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