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てれドラぶろぐ

テレビドラマ研究家の管理人が語るドラマなどの話題

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銭ゲバ第4回

 先週の週刊東洋経済(2009年1月31日特大号)は「テレビ・新聞陥落!」という特集でしたが、そこで日本テレビ取締役会議長の氏家齊一郎氏が取材に応えています。
 テレビが魅力を失っている、と記者が指摘し、「どのチャンネルを見ても同じような番組をやっているように見えてしまう。制作費を削減するために、スタジオ撮りのバラエティ番組ばかりが目立っている」と氏家議長に問いかけます。
 それに対する氏家議長の回答がなかなか味があります。以下、ちょっと長いですが引用してみます。
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(引用開始)
 確かに、今はどこを見ても同じようなことをやっている。これは13歳から49歳までのコア、しかもF1・F2という女性を対象にした番組作りをするから。スポンサーは、そこに対して遡及力がどれだけあるかで広告を決めるため、どうしてもそこの人たちにおもねるものをつくる。
 娯楽番組であるかぎり、それはそれでいい。だが、そんなことばかりやっていたら飽きられる。その危機感を現場は持っている。テレビがやるべきテーマ、新しく発掘しなければいけないテーマというのは、やはりある。「ハケンの品格」「女王の教室」「14才の母」などのドラマが当たったが、これらは国民が潜在的に大きな問題だと感じてはいるものの、なかなかオープンにはできないテーマを扱っている。

 たとえば「女王の教室」は受験競争を扱っている。受験競争をやれ、それが現実なんだと先生が言うわけだ。みんな本音はそう思っている。何とか自分の子供をいい学校に行かせたいと思うんだ。だけれども、それをなかなかオープンにはできなかった。しかし、ドラマで取り上げると、多くの視聴者が付いた。
 「ハケンの品格」「14才の母」もなかなか正面からは取り上げることが難しい今の社会問題をドラマとして取り上げている。こういう問題を取り上げることは、非常に社会的な意義があるし、みんな見てくれる。
 今後の基本的なわれわれの番組のつくり方は差別化だ。絶対に均一化じゃないぞと。うちの制作はわかっていると思う。
(引用ここまで)
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 なかなかいいことを言っています。実際にはなかなか空回りしている番組も多く、必ずしも氏家議長が目指す方向が日テレで実現できているわけではありませんし、『女王の教室』については管理本位の視点の強調が私はどうも好きになれないのですが、ともあれ、日テレが「今の社会問題をドラマとして取り上げる」というのが明確な方針であることにちょっとエールを送ってしまいたくなりました。

 『銭ゲバ』が生まれたのもその流れからなのですね。もちろん氏家議長が想像したレベルを超えた暴走作なのかも知れませんが、こういう作品が生まれてくる土壌が醸成されていたことが伺えるコメントだったと思うのです。

 さて、で肝心の『銭ゲバ』第四回は、いかがだったでしょうか。
 え?ガッカリした。あ~、そりゃ無理もありませんね。

 これは予想通りの展開です。以前の記事で予測したとおり、要するに今回からしばし、安定飛行の段階なのですね。
 離陸からいきなり急速な乱気流に巻き込まれながら高度を揚げ続けてきた「銭ゲバ」号ですが、ようやく水平飛行に入ったわけです。シートベルトは外してOK、という段階だったりします。第1回目からの過激な部分をクチコミで聞いた良識的な人たちがそろそろ目を光らせています。番組が無用の圧力で妙な方向に行かないようにこのあたりは巡航速度を守っているということなのでしょう。

 連ドラとしての魅力は、この中盤、平板になりがちなあたりをいかに魅力的に描くかにかかっているわけでありますが、本作の場合この中盤部分は順調に押さえているようにみえます。風太郎に頭を下げてお願いするミムラの愚かさ、椎名桔平の狂った父親ぶり、などなど作品のホネは失わないように維持しています。ただせっかく演出がメインの大谷太郎に戻ったのですが、札束まみれの木南晴夏のCGはちょっと悪趣味だし、前回あたりまでナゼか妙になまめかしかったミムラがやや生彩を欠いた印象を受けたのがちょっと残念です。

 次回の後半、あるいはその次の回あたりからいよいよ「銭ゲバ」号は着陸に向け下降態勢に入ると思われます。そのなるともう目が離せません。
 無事、ソフトランディングできるのでしょうか。
 作り手の意欲がオーバーヒートして「銭ゲバ」号は、突然、予想もしない方向に進路を変え、オソロシイ獲物に向け正面激突してしまうという、「最悪」のラストを迎えてしまうおそれすら漂っています。

 それまで、固唾を呑んで見守ってまいりましょう。大三振もあり得ますがその意気や良し!。生っちょろい日常茶飯事的なホームドラマなど、どうぞ吹っ飛ばしてください(笑)

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