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書評「巨大銀行沈没-みずほ危機の真相」

2006
新潮社
須田 慎一郎

 この記事はテレビとは無関係の記事です。
 原著は2003年に出版され、2006年に文庫化されたもの。1990年代後半から2000年代初頭にかけての金融危機の状況が大まかではありますが、みずほフィナンシャルグループ成立をめぐる混乱を中心に「活写」されています。
 筆者によるみずほへの厳しい視線は息を呑むほど厳しく、前田氏をトップとするみずほ体制に辛辣な批判を繰り返しています。私からみると、みずほはもう少し柔らかい組織のような気もして、本著の内容はやや図式的すぎるのではないかとも思える面もあるのですが、より高い次元ではこのような状況だったのかも知れません。書かれた時期が2003年ということでラストは「みずほ」が今にも瓦解しそうなところで終わっています。ですが今となってはこれは結果としてみると違っていた面があるように思います。

 この文庫版にはその後ろにさらに「文庫版あとがき」が加えられており、そのまとめを方向変換しております。「沈みゆく巨艦、みずほグループ。その沈没の危機は決して去ったわけではなく、沈没の質が変わったというのが正解なのだ」と結ぶ。しかしそれと本文の筆致とは明らかに乖離している。時代の変化といえばそうなのかも知れませんが、明らかに現在の状況はあの頃、私が実際に接していたみずほの銀行マンの明るそうな雰囲気から延長されてきた状況のように思えるのです。
 さて今回の新たなサブプライムローンに端を発した新たな金融危機についてはどうなるのか。そんな状況の中で、この本の内容はどうか。好意的に、現在の状況の大きな参考になる、と書きたいところなのですが、正直申し上げるとこの本の内容はやや陳腐化した面があるように思えます。

巨大銀行沈没―みずほ危機の検証 (新潮文庫)巨大銀行沈没―みずほ危機の検証 (新潮文庫)
(2006/03)
須田 慎一郎

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